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米の等級のお話
米は野菜同様、農協などに出荷され全国に流通します。
出荷する時に、公的な検査を受けて

成熟割合・変色米・斑点米・異物混入・水分などをチェック。そしてそれぞれの基準に従い、等級を決定します。

等級が落ちることを、格落ちといい、その理由が検査書に書かれています。その理由をいくつか上げてみます。また、それによる影響もちょっと紹介しますのでご覧ください。

格落理由 その原因と影響など
はん点米 虫の吸汁により、米の表面に黒い斑点が出来ること。

影響としては、見た目が劣る。白いご飯に、黒い粒が混じると見た目良くないですよね・・。
胴割れ
お米が割れてすじが入る
米の粒が大きくなる時に、水が不足したり、急激に暑くなったりして、水分補給が追いつかなくなった時に起こる。
フェーン現象の時など、南風が吹き続けるのも原因。

影響としては、精米するとお米が割れて歩留まりが悪い。割れたお米は、炊き上がりもよくなく、べったりとなりやすい。
乳白(にゅうはく)米 お米が白く変色している事。
水管理や肥料管理など技術的なことで起こります。
精米しても白いままで、背白・腹白・芯白などいろんな種類があります。

影響としては、見た目のほか、味も少し劣ります。
未成熟粒
青いお米の混入
刈り急ぎによるもの。年により穂先まで熟さず、青く残るときもあります。
たいてい精米すれば、消えますが、粒が小さくなり小米として落ちてしまう。
異物混入 草実混入。これは草の種が混じる。田んぼの草が多いときに、一緒に刈ると混入します。精米段階で取り除く事が可能。

籾過多。 玄米に籾が混じること。あまり多いと精米できません。原因は、籾摺作業ミスです。

最近増えているのは、斑点米による格落ち。

カメムシが米が柔らかい時に、穴を開けて吸汁する事により、発生します。虫の発生は、草刈により抑えられますが、やはり殺虫剤による防除が効果的になります。絶対数が少ない場所は防除回数は減らせますが、自然が残る山間部や、河川脇の土手、鉄道周辺では、どうしても回数を増やさないと減りません。通常3回の防除を求められています。

しかし、この被害米、機械で抜取ることが出来るようになりました。
色彩選別機といいますが、かなり高価で大仕掛け。農協も精米所もこの機械を導入しないと、仕事が出来ないのが現状。等級が下がった米を選別機にかけて等級を上げることや、精米段階でさらに異物を抜く事をやっています。

考え方を変えてみると・・・
殺虫剤を使わず、被害米がでても、選別機で抜取れる。それなら、農薬使用を止めたほうがいいのでは・・。全てこの考えになると、大変なことになりますが、個人販売をしている農家ならやろうと思えば出来ます。
当農園でも、5年前に色彩選別機を導入。農薬を減らして栽培しています。

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